Log Analytics ワークスペースのデータ エクスポートに関するよくあるご質問

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こんにちは、Azure Monitoring サポート チームの北村です。
皆さまは Log Analytics ワークスペースのデータ エクスポート という機能をご存知でしょうか。
この機能では Log Analytics ワークスペースに収集されたログをストレージ アカウントやイベント ハブにエクスポートすることができます。今回はこのデータ エクスポート機能でよくお問い合わせをいただくご質問を紹介いたします。


Q & A タイトル


Q1. データ エクスポート機能は全てのテーブルでサポートされていますか。

いいえ、全てのテーブルでサポートしておりません。
サポート対象のテーブルは、こちらの弊社公開情報でご確認ください。


Q2. ストレージ アカウントやイベント ハブにデータがエクスポートされる契機を教えてください。

データ エクスポート機能は Log Analytics ワークスペースに “データが取り込まれた時” に指定した宛先 (ストレージ アカウントとイベント ハブ) へデータをエクスポートします。Log Analytics ワークスペースのログをストレージ アカウントにエクスポートした場合は 5 分間のログが一つのファイルに記録されます。つまり 1 時間にファイルが 12 個作成され、レコードが生成される度にストレージ アカウントのファイルに追記されます。詳細は弊社公開情報 もご覧いただけますと幸いです。


Q3. エクスポート ルールの作成前に Log Analytics ワークスペースに収集されたログは、ストレージ アカウントやイベント ハブにエクスポートされますか。

いいえ、エクスポートされません。
データ エクスポート機能は Log Analytics ワークスペースに “データが取り込まれた時” に宛先 (ストレージ アカウントとイベント ハブ) へデータを転送する機能です。エクスポート ルールの設定前に既に取り込まれたログの転送は行われず、コンテナも作成されません。


Q4. ログがストレージ アカウントに転送されていません。考えられる原因を教えてください。

考えられる原因は以下のとおりです。弊社公開情報の 制限事項ストレージ アカウント の項目も併せてご確認ください。
以下に該当しない場合で指定した宛先にログがエクスポートされない場合は弊社サポート窓口までお問い合わせください。

1. エクスポート ルールで指定したテーブルがサポートされていない
対象のテーブルがデータ エクスポート機能でサポートされていない可能性がございます。
まずは、指定したテーブルがサポート対象のテーブルかどうかをご確認ください。

2. ストレージ アカウントのネットワーク設定で “信頼された Microsoft サービス” が許可されていない
ストレージ アカウントのネットワーク設定により、ログがエクスポートされていない可能性がございます。
宛先のストレージ アカウントが選択したネットワークからのアクセスを許可する構成である場合、
[信頼されたサービスの一覧にある Azure サービスがこのストレージ アカウントにアクセスすることを許可します。] が有効になっているかどうかをご確認ください。完全に外部からのアクセスを無効にすると、Azure Monitor サービスからの通信が遮断され、ログをエクスポートすることができません。また、選択したネットワークからのアクセスを許可する構成の場合、Azure Monitor サービスからの通信を許可するために [信頼されたサービスの一覧にある Azure サービスがこのストレージ アカウントにアクセスすることを許可します。] を有効にしていただく必要がございます。

3. ストレージ アカウントのリージョンが Log Analytics ワークスペースと同じージョンでない
宛先のストレージ アカウントのリージョンは、Log Analytics ワークスペースと同じリージョンである必要がございます。対象のストレージ アカウントと Log Analytics ワークスペースのリージョンをご確認下さいますようお願いいたします。

4. ストレージ アカウントの種類が Standard ではない
データ エクスポート機能では、Premium のストレージ アカウントはサポートされていません。
宛先のストレージ アカウントの種類が Standard であることをご確認ください。

5. エクスポート ルールの作成後に Log Analytics ワークスペースにログが収集されていない
データ エクスポート機能は Log Analytics ワークスペースに “データが取り込まれた時” に宛先へデータを転送する機能です。
エクスポート ルールの作成後に Log Analytics ワークスペースにログが収集されていない場合は、宛先のストレージ アカウントにはログが取り込まれません。Log Analytics ワークスペース上でクエリを実行いただき、エクスポート ルールの作成後に対象のログが Log Analytics ワークスペースに収集されているかどうかをご確認ください。


Q5. ある一定期間経過したデータをストレージ アカウントに転送することはできますか。

大変恐縮ではございますが、データ エクスポート機能では、ある一定期間を経過したログを転送することはできません。
この機能では、過去に遡ってログをエクスポートすることや特定期間のログをエクスポートすることはできません。
過去のログや特定の期間におけるログをエクスポートされたい場合は、お客様にてストレージ アカウントにログをアップロードする仕組みのご構築をご検討ください。


Q6. データ エクスポート機能でサポートしていないテーブルのログをストレージ アカウントに転送する方法はありますか。

エクスポートしたいログ データの種類によります。
例えば Azure Monitor の診断設定に関するデータは、診断設定側でストレージ アカウントに転送することが可能です。エクスポートしたいデータが診断設定によるログに該当しない場合は、Azure Functions や Azure Logic Apps 等を使用して、データをストレージ アカウントにエクスポートする方法や、お客様ご自身にて Log Analytics ワークスペースからログを取得し、ストレージ アカウントに送信する仕組みのご構築をご検討ください。詳細は以下の弊社公開情報をご参照ください。


Q7. データ エクスポート機能でストレージ アカウントにログをエクスポートするように設定しました。エクスポートしたログを確認する方法を教えてください。

エクスポートされたデータは、Azure ポータルのストレージ アカウントの [ストレージ ブラウザー] の画面よりご確認いただけます。
ログがエクスポートされますと、am-<テーブル名> という名前でコンテナーが作成されます。
また、BLOB は WorkspaceResourceId=/subscriptions/<サブスクリプション ID>/resourcegroups/<リソース グループ>/providers/microsoft.operationalinsights/workspaces/<ワークスペース名>/y=<4 桁の数値年>/m=<2 桁の数値月>/d=<2 桁の数値日>/h=<2 桁の 24 時制の時間>/m=<2 桁の 60 分制の分>/PT05M.json というパス構造のフォルダーに格納されます。弊社公開情報も併せてご確認ください。

※ Heartbeat テーブルをエクスポートした例です。am-Heartbeat という名前でコンテナーが作成されます。


Q8. サポートされていないテーブルも含めてデータ エクスポート ルールを設定してしまいました。エクスポート ルールを再作成した方が良いですか。

いいえ、現時点でサポートされていないテーブルをご指定いただいても構いません。
エクスポート ルール作成時に当該機能をサポートしていないテーブルについては、サポートされ次第、データのエクスポートが開始されます。弊社公開情報も併せてご確認ください。


Q9. 既存のエクスポート ルールの宛先と同じストレージ アカウントを指定し、新規にエクスポート ルールを作成しようしましたが、エラーが発生しました。

1 つの Log Analytics ワークスペースで既存のエクスポート ルールと同じ宛先のストレージ アカウントを指定したエクスポート ルールを作成することはできません。既存のエクスポート ルールと同じストレージ アカウントを宛先に設定すると以下のエラーが発生します。弊社公開情報も併せてご確認ください。
You are adding a destination that is already defined in rule: ym-export-test. Destination must be unique across export rules in your workspace.


Q10. ストレージ アカウントにデータをエクスポートするように設定しています。データ エクスポート機能の利用料金を教えてください。

データ エクスポート機能ではエクスポートされたデータに対して GB 単位でご利用料金が発生します。
また、ストレージ アカウントのご利用料金も発生いたします。詳細は弊社公開情報Azure Monitor の価格サイトの “エクスポート” の項目をご覧ください。


上記の内容以外でご不明な点や疑問点などございましたら、弊社サポート サービスまでお問い合わせください。
最後までお読みいただきありがとうございました!

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